【コラム】公正証書遺言の「原本・正本・謄本」の違いとは?
2025/12/20
熊本市の司法書士法人・行政書士あかりテラスです。
公正証書遺言は、公証人が作成する法的にもっとも信頼性の高い遺言書です。
その作成時には 「原本」「正本」「謄本」 という3つの文書が生まれますが、
この違いがよく分からないというご相談を多くいただきます。
それぞれの役割を理解しておくと、遺言書を適切に管理し、相続手続きを安心して進めることができます。
今回は、公正証書遺言の「原本・正本・謄本」の違いをわかりやすく解説します。
■原本:公証役場で厳重に保管される唯一の正式文書
公正証書遺言の 「原本」 とは、遺言者・証人・公証人が署名押印した正式な文書です。
この原本は 公証役場で厳重に保管され、外部に持ち出されることはありません。
原本が確実に保管されているため、
たとえ正本や謄本を紛失しても再発行ができ、偽造の心配がないという大きなメリットがあります。
■正本:原本と同じ法的効力を持つ書類(相続手続きで使用)

「正本」 は、原本に基づいて作られたコピーですが、
内容が原本に忠実であると認められ、原本と同じ法的効力 を持っています。
相続手続きの現場では、この正本が提出書類として必要になります。
原本は公証役場から持ち出せないため、実際の手続きは正本を使って行うという仕組みです。
なお、正本を紛失しても、公証役場で再発行が可能ですので安心です。
■謄本:内容を証明するための書類(法的効力はなし)
「謄本」 は原本の内容を写した文書ですが、法的効力はありません。
そのため、相続登記や金融機関の手続きなど、法的効力が必要な場面では使用できません。
謄本の役割はあくまで、
「遺言書の内容を確認するための資料」と考えると分かりやすいでしょう。
謄本も正本同様、公証役場で再発行が可能です。
■まとめ:原本・正本・謄本の違いを理解して遺言書を適切に管理しましょう
公正証書遺言には次の3種類があります。
| 名称 | 法的効力 | 保管場所 | 使用場面 |
|---|---|---|---|
| 原本 | あり | 公証役場のみ | 持ち出し不可 |
| 正本 | あり(原本と同等) | 手元で保管 | 相続手続き全般 |
| 謄本 | なし | 手元で保管 | 内容確認用 |
公正証書遺言の取り扱いを誤ると、手続きが遅れたり、相続人間の誤解を生むことがあります。
不安がある場合は、専門家に相談しながら安全に手続きを進めることをおすすめします。
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