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相続手続を解説!相続人のすべきことと負担を軽減する方法

相続手続を解説!相続人のすべきことと負担を軽減する方法

2022/05/06

高齢化が進み被相続人の配偶者が高齢となるケース、世帯構造の変化により親族が遠方にいたり疎遠になっていたりするケースが増えています。その結果、死亡や相続に伴う手続に対し、遺族の負担はさらに増しています。
少しでも負担を減らすためには手続の流れを理解しておくことが大切です。以下で解説する相続に関する手続を参考にしてみてください。

相続に関する手続の流れ

相続開始後、相続人間で最も重要となる手続が「遺産分割協議」です。これにより自身が手にする財産の内容と割合が決まるためです。しかし、この協議を有効に、スムーズに進めるためには、被相続人に関する財産等の調査をしなければなりません。また、協議に参加すべき法定相続人の特定も必要です。
遺産分割協議後の手続も含め、以下にそのおおまかな流れを示します。

1.遺言書の確認

2.相続財産の調査

3.法定相続人の調査

4.相続の承認または放棄の判断をする

5.遺産分割協議を行う

6.不動産等を取得する場合は登記を行う

7.課税価格が大きいときは相続税の申告を行う

相続手続に先立って死亡に関する手続も行う

相続とは別に、人が亡くなったことに関連して行うべき手続がいくつかあります。
例えば「死亡届」を出すこと、葬式を行うこと、年金など行政機関に対して行う手続、その他民間の機関に対する手続があります。

親族が亡くなってから間もなく、遺族はこういった手続をしなければならず、精神的にも大きな負担を負うことになるでしょう。上で、ざっとすべきことを挙げましたが、具体的には以下のような流れに沿って進めることが多いです。

1.医師から死亡診断書を受け取る

2.葬儀社と契約して遺体を自宅に搬送

3.死亡届、火葬許可申請書を葬儀社から取得

4.各種行政手続、年金に関する手続、電気ガス水道等を停止するための民間手続などを行う当該申請書に必要事項を記載し、死亡診断書等とともに死亡届・火葬許可の申請書を自治体へと提出

5.死亡届の受理、火葬許可証の発行を受け、葬儀後、火葬・埋葬を行う

6.遺品を整理

7.各種行政手続、年金に関する手続、電気ガス水道等を停止するための民間手続などを行う

このように手続の数は多く、相続人などの遺族は複数の機関に行かなければなりません。また、遺品の整理や各種契約に関する手続はその後の遺産分割にも関わってきます。そのため相続手続の観点からも、これらは重要な過程であると言えます。

遺産相続にあたりすべき手続

相続に関する手続の流れは上述の通りですが、以下で、負担の大きな手続について具体的な内容を解説していきます。

被相続人が契約していた金融機関等を確認

遺産の分割をするためには、当然、遺産が把握できていなければなりません。そこで財産調査の一環として、被相続人が契約していた金融機関等の確認を行います。

遺言がない場合、預金通帳や口座の入出金履歴、保険会社や証券会社からの送付物を頼りに、契約していた金融機関を探していくことになるでしょう。ただここで問題になるのが、故人が住所変更の手続をしていないケースです。このとき通知等が届かないため手がかりが掴めず、契約先を推測して探していかなければなりません。その結果、手続から漏れてしまうおそれもあります。

法定相続人の特定

大きな資産が残っていても、分割する人数が多くなるとそれだけ各人が取得できる財産は小さくなります。その意味で、法定相続人の特定は重要と言えます。また、本来協議に加えるべき相続人を参加させずに行った協議は無効となりますので要注意です。事前に、確実に法定相続人を特定しておく必要があります。

また、被相続人が契約していた金融機関等とのやり取りでも法定相続人の確認が必要になります。相続人は戸籍謄抄本を取得しておき、法定相続人であることを証明できるように準備しなければなりません。
そして戸籍謄抄本の取得に関しては、本籍地の自治体への交付請求が必要です。被相続人が本籍地を移っていた場合には複数の自治体に請求しなければならないなどの手間が生じます。被相続人に関して集めるべき戸籍謄抄本は出生から死亡までのすべてであり、法定相続人を特定するだけでも相当の負担がかかってしまうでしょう。

相続の承認・放棄の判断

財産状況等が把握できれば、相続を承認するのか、それとも放棄するのかを検討します。特に手続を行わなければ「単純承認」をしたことになります。
他方、借金などの債務が大きい場合には相続により経済的な損失を被ることにもなりかねません。そこでこのような状況では「相続放棄」を検討します。相続の放棄をするには家庭裁判所にて所定の書類を提出し、その旨申述しなければなりません。相続開始を知ってから3ヶ月以内が期限ですので、この期限に留意しつつ、上記調査を進めていく必要があります。
なお、財産状況が複雑で債務の割合がわからないという場合には「限定承認」も検討します。相続人全員で行わなければならないなど手間もかかる手続ですが、プラスとマイナスの財産を差し引きして残ったプラス分のみを引き継ぐことができます。これにより予想外に大きな債務が発覚したとしてもそのリスクを抑えることができます。

遺産分割協議

準備ができれば、相続人間で遺産分割協議を行いましょう。遺言書がある場合にはその遺言内容に沿うことになります。
このとき相続人間でトラブルにならないためにも、専門家のサポートを受けつつ進行させると良いでしょう。

不動産の登記

遺産分割協議により不動産を取得することになった場合、自身の権利を守るためにも登記を行いましょう。
法律上、不動産登記をしなければペナルティを受ける、といったことは定められていないのですが、そのまま放置していると様々な問題を引き起こす可能性があります。所有権をめぐる争いが生じるおそれもあり、こうしたトラブルを防ぐためにもできるだけ早い段階で登記を行うべきです。

なお、登記の手続は建物・土地の所在地を管轄する法務局にて行わなければなりません。
自分で行うことも可能ですが、ここでも数々の手続を行わなければならず、大きな負担がかかってしまいます。
そのため登記のプロである司法書士への依頼をおすすめします。

相続手続は専門家に依頼するとスムーズ

相続にまつわる手続の内容・流れを説明してきました。相続人など、遺族は多くの手続を一定期間内にしなければならず、心身ともに疲弊してしまうことでしょう。こうした負担を軽減するには専門家の利用が有効です。司法書士であれば不動産登記が任せられるほか、「遺言書の検認手続」「金融機関に対する手続」「相続放棄に関する手続」「遺産分割協議の作成」なども幅広く対応可能です。

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