【コラム】家族信託の利用が向いているケースと向いていないケース
2026/02/03
家族信託は、資産管理や承継の手段として有効な仕組みです。遺言や成年後見制度と比較して資産運用に対する柔軟性が高く、家族の意向も反映させやすいなど、利点も多く持っています。
しかし、すべての方に適しているわけではありません。
そこで、どのような場合なら家族信託の利用が適しているといえるのか、反対にどのような場合だと利用すべきではないのかを理解しておく必要があります。
家族信託の利用が向いているケース
家族信託は以下のような状況下においては有効な手段となります。家族信託の導入を積極的に検討すると良いケースを紹介します。
家族だけで財産管理を完結させたい場合
成年後見制度では、法定後見人や任意後見監督人として弁護士や司法書士などの第三者が選任される可能性が高く、家族ではない専門家が関与することがあります。
これに対して家族信託では、特定の財産に関していであれば家族内で完結させられます。
家庭裁判所の監督下に入らず、柔軟な財産管理が可能ですので、家族の状況に合わせた自由な管理運用をしていきたいという場合には家族信託が適しているでしょう。
認知症に備えたい場合
高齢になるにつれ認知症リスクが高まる中、判断能力が低下した後の財産管理は大きな課題です。
しかし家族信託を始めておけば、認知症になった後もあらかじめ決めておいた家族に財産を管理してもらえます。
不動産の売却や建て替え、リフォームなど成年後見制度では難しい決断も、信託契約の範囲内で柔軟に行うことが可能です。
共有不動産を円滑に管理したい場合
不動産の所有権を複数人で共有している場合、一般的な管理行為・保全とはいえない売却などの行為は1人で意思決定できません。そこで所有者の中に判断能力を失った人がいると、売却や賃貸などを行うのが困難になってしまいます。
そこで、このようなリスクに備えたいという場合に家族信託は適しています。家族信託を活用すれば、所有者を受益者とすることで当該物件からの利益は受けつつも、受託者として定めた方が単独で決断できるようになります。
障害のある子どもの将来が不安な場合
障害のある子どもを持つ家庭では、親が亡くなった後の生活を保障するための手段として家族信託が有効です。
たとえば収益不動産を家族信託に組み入れることで、親が亡くなった後も不動産から得られる収益を子どもに渡すことができます。単独で生活費を稼ぐことが難しい方がいる場合でも、身近に受託者となってくれる家族がいれば安心して過ごすことができるでしょう。
資産承継を円滑にしたい場合
信託の仕組みは資産承継にも有効活用できます。
遺言書の代わりのように活用することも可能で、さらに信託だとご自身が亡くなったときの相続のみならずさらにその先の承継まで指定することができるのです。
家族信託の利用が向いていないケース
以下のケースに該当するときは、家族信託以外の手段も検討した方が良いでしょう。
親族間に争いがある場合
「親族の仲が悪い」「家族間で話し合いができない」「一部の者が家族信託を始めることに納得していない」などの状況がある場合、家族信託を始めたことがきっかけでトラブルが発生する危険性があります。
信託財産とした財産については原則として遺産とは分離されることから、家族信託は生前に行う遺産分割に近い側面があります。そのため相続人となり財産の受け取りを期待していた方から不満が出てきてもおかしくはありません。受託者や受益者となる方との関係性が悪いとなおさらそのリスクは高まってしまうでしょう。
受託者として適任の家族がいない場合
家族信託が上手くいかうかどうかは、受託者にかかっています。「身内に安心して頼める者がいない」「子どもに依頼したが引き受けてもらえなかった」というケースでは、家族信託の利用が難しくなります。
また、財産管理能力を持つ適切な家族がいない場合も家族信託は避けるべきでしょう。
すでに認知症の疑いがある場合
家族信託の運用は信託契約を基礎とするため、事前の契約締結が欠かせません。
そして有効に契約を締結するには当事者が判断能力を有していなければならず、すでに認知症などにより判断能力が衰えていると有効に信託契約が交わせません。
明らかに判断能力に問題があるなら家族信託は利用できず、成年後見制度を利用することになるでしょう。
また、軽度の認知症であったとしても家族信託で不利益を被る人物から「その契約は無効だ。」と主張されるリスクが大きくなります。そのため家族信託を避けるか、契約時点の状態を記した診断書を取得しておいたり弁護士に立ち会ってもらったり、対策を打っておくことが必要です。
財産運用より身の回りのことに不安がある場合
家族信託は主に財産管理や資産運用、財産承継に効果を発揮する仕組みであり、本人の日常生活のケアや身の回りのことを直接サポートするものではありません。
認知症により単独でサービスの申し込みなどの法律行為ができなくなった方について、受託者が代理で申し込みをしたりすることはできないのです。受託者は信託財産に関する権限を持つのであって、委託者本人の包括的な支援を求めているのであれば成年後見制度が向いています。
なお、家族信託と成年後見制度の併用は可能です。
財産のこと、本人の生活のこと、両方について事前に対策を打っておきたいという場合には家族信託と併せて任意後見の契約も交わしておくと良いでしょう。
実際に判断能力が下がってからは法定後見制度を利用することもできます。
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