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不動産があるときの家族信託では登記申請の手続きが必要

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【コラム】不動産があるときの家族信託では登記申請の手続きが必要

【コラム】不動産があるときの家族信託では登記申請の手続きが必要

2026/03/09

家族信託で建物や土地など、不動産の運用を任せたいときは、登記を行わなければなりません。そのため土地や建物を対象に信託をしようと考えている方、家族信託を任される受託者となる方は、登記が必要となるシーンや手続きの内容について理解を深めておくことが重要です。

 

なぜ家族信託では登記が必要なのか

家族信託で不動産を信託財産とする場合に登記が必要とされる理由は、信託法で定められている受託者の「分別管理義務」にあります。

 

(分別管理義務)
第三十四条 受託者は、信託財産に属する財産と固有財産及び他の信託の信託財産に属する財産とを、次の各号に掲げる財産の区分に応じ、当該各号に定める方法により、分別して管理しなければならない。ただし、分別して管理する方法について、信託行為に別段の定めがあるときは、その定めるところによる。
一 第十四条の信託の登記又は登録をすることができる財産(第三号に掲げるものを除く。) 当該信託の登記又は登録

引用:e-Gov法令検索 信託法第34条
https://laws.e-gov.go.jp/law/418AC0000000108

 

そして条文にある“第十四条の信託の登記又は登録をすることができる財産”とは、以下のものを指します。

 

●不動産(土地や建物の所有権、不動産に付された抵当権や地上権などは、登記をしなければ第三者に対抗できないため、登記が必要)

●船舶・航空機(登録が義務付けられており、権利変動を第三者に主張するには登録が必要)

●自動車(自動車の所有権も登録によって第三者に対抗できるため、登録が必要)

 

また、条文上の“分別して管理”とは、受託者が信託財産と自身の個人財産を区別して扱うことを意味します。

 

つまり同規定の義務によって、信託された不動産(そのほか船舶や自動車なども同様)が受託者個人のものと混同されることを防ぎ、第三者にも信託されたものと示すために、登記を行う必要があるのです。

※預金や現金のみの信託なら登記は不要であるが、不動産が1つでも含まれるなら申請が必要。

 

家族信託で必要となる2種類の登記

不動産を含む家族信託では、①所有権移転登記と②信託登記の2種類の手続きが必要とされます。

 

これらの登記は通常同時に申請され、不動産の所在地を管轄する法務局にて手続きを行います。

 

所有権移転登記とその効果

所有権移転登記は、信託された物件の所有権が委託者から受託者へ移転したことを公示するための手続きです。

 

家族信託にかかわらず、不動産の売買や贈与、相続などでも、所有権が移転したときはこの登記を行います。それらの事由があるときと同じように、信託で所有権が移ったときには対応しましょう。

 

なお、売買や贈与などでは実質的にも所有権が移転するのに対し、信託における移転は形式的な側面が強いです。そもそも信託は受益者(多くの場合委託者が受益者としての立場も兼ねる)のための仕組みであり、所有権が受託者へ移るのは管理権限を得るためです。そのため受託者は所有権を得るものの自分の好き勝手にできるわけではなく、契約に従い受益者のために行動しなくてはなりません。

 

信託登記と信託目録

信託登記は、信託の存在・内容(信託目録など)を不動産登記簿等で公示するための手続きです。

 

信託に伴い所有権が移転したというだけでなく、以下の事項について示すことで当該物件が信託されているという事実を第三者もわかるようにするのです。

 

●各当事者の氏名住所
※信託管理人や受益者代理人を定めたときはその人物の氏名住所も。

●受益者の決め方

●信託の目的

●財産の管理方法

●終了事由

●その他のルール など

 

信託登記では「信託目録」が作成され、ここに家族信託の契約内容が記載されます。信託目録は誰でも閲覧可能な公的な記録として、対外的な取引における安全を確保するために機能します。

 

登記申請が必要になるタイミング

家族信託における登記は、信託を始めるときだけでなく、契約期間中や終了時にも必要となります。

 

まず開始時においては、信託契約締結後、上述したとおり分別管理を明示するために登記申請を行います。

 

そして契約期間中も、信託のルールなどに変更があったときは申請が必要となるケースがあります。手続きが求められるのは、登記事項に関わる変更があるときです。放置していると公示されている情報が不正確なものとなってしまいますので、正しい情報を反映させましょう。たとえば各当事者の変更や運用方法などに変更があった場合です。

 

信託の終了時や信託不動産を売却したときにも登記を行いましょう。信託が終了した際には、受託者から帰属権利者(残った財産を受け取る権利を持つ人物)への所有権移転と信託登記の抹消のために申請を行います。

 

家族信託の登記でしないといけないこと

信託に際しての手続きでは、「登記申請書」を作成して法務局に提出しなければなりません。必要な箇所に必要な情報を記入し、信託により所有権が移転したこと、信託財産であることを伝えます。

 

ただ、準備すべきは申請書だけではありません。固定資産評価証明書(または固定資産税課税明細書)や権利書(または登記識別情報)、信託契約書、印鑑登録証明書や住民票なども揃えておく必要があります。

 

さらに、登記申請と同時に登録免許税を納付しなければなりませんし、その前提として納付が必要な金額も法律に則り正しく計算しなければなりません。

 

こういった対応は家族信託の当事者が進めることもできますが、司法書士に相談・依頼することでスムーズに進められるようになるでしょう

 

  

 

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