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【コラム】遺言書があっても遺留分は請求できる?知っておきたい相続の優先順位

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【コラム】遺言書があっても遺留分は請求できる?知っておきたい相続の優先順位

【コラム】遺言書があっても遺留分は請求できる?知っておきたい相続の優先順位

2026/03/24

遺言書で「全財産を○○に」などと書かれていても、ほかの相続人が一部財産を受け取れる可能性はあります。一定の相続人には「遺留分」という最低限の取り分が法律上保障されているからです。

この遺留分が相続においてどのような立ち位置にあるのか、優先順位はどうなっているのか、当記事で解説していきます。

 

遺言書と遺留分はどちらが優先されるのか

遺言書が作成されている場合、原則として、相続人間の話し合いで決めた内容より遺言内容が優先されます。被相続人(亡くなった方)の最後の意思として、法律でも遺言書の効力が認められているためです。

 

このルールは遺留分との関係においても基本的に変わりはありません。

 

しかしながら、「遺言の内容が遺留分を侵害している」場合は別です。遺留分権利者は、受遺者(遺言により財産を受け取る人)に対して金銭の請求を行うことができます。

※遺言書の自体は有効なままだが、遺留分を侵害された相続人は、侵害額に相当する金銭の支払いを求める権利を持つことになる。

 

遺留分とは何か

そもそも遺留分とは、「一定の相続人に対して法律で保障された最低限の取り分」のことです。

 

配偶者、子ども、父母などの相続人に認められており、被相続人の意思やほかの相続人の同意に関わらず主張できる権利となっています。

 

この制度が設けられている主な理由は、残された家族の生活保障にあります。被相続人が自由に財産を処分できるのが原則なのですが、制限なく自由を認めると遺族が生活に困窮する可能性があるためです。

 

遺留分で請求できるのは金銭のみ

遺留分の侵害があるときは遺言書に優先して請求が可能ですが、制約もあります。それは、「請求できるのが金銭のみ」であるという点です。

 

生活保障が同制度の主目的ですので、遺産そのものが返還されるわけではありません。特定の大事な物があったとしても、金銭としての形でしか取り返せません。

 

なお、金銭に置き換えるときは遺産の総額に遺留分の割合を乗じて算出する必要があります。

 

遺留分で認められる金額

遺留分として確保できる金額を把握するには、遺産全体の大きさに加えて各自に認められる「割合」を調べなくてはなりません。

 

割合は相続人の構成によって次の2パターンがあります。

 

・直系尊属(父母・祖父母)のみ → 遺産全体の1/3

・配偶者や子どもがいる場合 → 遺産全体の1/2

 

この割合に個々の法定相続分を掛けて各自確保できる割合が定まります。

 

例)配偶者と子ども2人(長男と次男)で相続するケースで、遺産が4,000万円。遺言書に「全財産を長男に相続させる」と書かれていた場合。

全体の遺留分:4,000万円×1/2=2,000万円

配偶者の遺留分:2,000万円×1/2(法定相続分)=1,000万円

子1人あたりの遺留分:2,000万円×1/4(法定相続分)=500万円

 

請求額・・・長男に対し、配偶者は1,000万円、次男は500万円を長男に対して請求できる。

 

単純化した例をここで取り上げましたが、実際の計算では考慮すべき要素がたくさんあります。遺産の総額に含めるべき金額・控除すべき金額、請求額の算出時に加えるべき金額・控除すべき金額など、ルールを詳細まで把握しておかないといけないため計算も簡単ではありません。

 

生前贈与も侵害の原因になる

遺留分の計算で遺言以外に考慮すべきポイントとして、代表的なものに「被相続人が生前に行った贈与」があります。

※具体的には、相続開始前1年以内に行われた贈与、相続人への特別受益に該当する贈与(相続開始前10年以内)などが算定の基礎に含まれる。

 

また、請求する方が過去に被相続人から特別な利益(住宅購入資金の援助など)を受けていた場合、その金額を遺留分から差し引く必要もあります。

 

遺留分侵害額請求の方法

遺留分は自動的に確保され支払いが行われるものではありません。侵害を受けた方自身で請求をしなければなりません。

 

その際の請求は次のような流れで進めていきましょう。

 

1.相続財産の調査と遺留分額の計算

2.内容証明郵便等で請求の意思表示

3.当事者間での話し合い

4.話し合いがまとまらない場合は家庭裁判所での調停

5.調停でも解決しない場合は訴訟

 

相続開始や遺留分の侵害を把握したとき※から1年以内に支払いを求める必要がありますので、請求の意思表示を行う際は内容証明郵便を利用するなど証拠として使える記録を残すことも大切です。

※単に遺言書の存在を知っただけでなく、その内容が自分の遺留分を侵害していると認識した時点を指す。

 

対応が遅れると請求権が消滅してしまうため、遺言書の内容に疑問を感じた段階で早めに専門家に相談することをおすすめします。トラブルを防ぐためにも正しい請求額を計算することが大事ですし、無理にご自身だけで対応しようとせず専門家の力も積極的に頼りながら取り組みましょう。

 

  

 

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