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相続の対象になる財産の種類と相続手続上の注意点を解説

相続の対象になる財産の種類と相続手続上の注意点を解説

2022/10/18

相続が開始されると、亡くなった方が持っていた財産は基本的に相続の対象となり相続人に引き継がれます。具体的にどのような種類の財産が対象になるのか、そしてどのような財産に着目すべきなのでしょうか。ここで相続対象となる財産の具体例を挙げ、種類別に注意点なども解説していきます。

相続の対象になる財産の種類

相続の対象になる財産のうち特に価額の大きなものが不動産です。「土地」や「建物」などのことです。
不動産に関しては誰もが所有しているものではありませんが、逆にほとんどの人に関係ある財産としては「現金」や「預貯金」などが挙げられます。

被相続人が投資をしていたときには有価証券として「株式」や「国債」「社債」などが相続の対象になることもあります。投資ではなく会社経営をしているときには非上場の株式を持っていることもあり、その取扱い方法は変わってくるでしょう。

個人事業の運営をしていたのであれば事業用財産として「売掛金」や「機械器具」、「商品」「製品」「原材料」なども相続することとなりその処理がより複雑になってきます。

さらにその他家庭用財産として「家具」「家電」「衣服」「自動車」「貴金属」なども相続財産となりますし、借金・ローンなどの「債務」も忘れてはいけません。

土地の相続について

まずは土地についてです。
土地は相続財産として統計上もっとも大きな価額を占める財産であり、被相続人が土地を有しているときには相続税にも注意しなければなりません。またその価額の大きさから共同相続人間で揉める可能性もあります。

なお土地といっても自宅として使う「宅地」や、土地を使う権利である「借地権」、その他「田畑」や「山林」などもあります。土地の種類によって取扱いが異なりますので要注意です。

宅地を相続するときの注意点

宅地を相続する場合、“どのように分割するのか”という点に留意しなければなりません。
例えば相続人の1人が単独で宅地を取得する現物分割の場合、権利関係はシンプルにできますし、自宅もそのままの形で残すことができるというメリットがあります。しかし法定相続分に平等に分けることが難しいというデメリットも持っています。
ほかにも不平等の問題が解決できるものの取得者に現金の負担がかかる「代償分割」、公平な分割ができるが手間と時間がかかる「換価分割」などもあります。相続人みんなで共有するという方法もありますが、後々揉める可能性も高いためその方法はあまり勧められていません。

もう1点、宅地の相続においては、相続税節税の観点から「小規模宅地等の特例」の利用についても注意することが大切です。
この特例は、一定の要件下において、一定面積まで宅地の評価額を50~80%減額できるという制度です。同特例を適用させることができれば評価額を大幅に下げることができ、節税に大きな効果を発揮します。しかし要件が細かく指定されており、制度をよく理解しておく必要があります。税理士など専門家に相談しつつ宅地をどのように扱うのか考えていくようにすべきです。

借地権を相続するときの注意点

土地を借りる権利である「借地権」も相続の対象です。
そのため土地を所有して自宅を建てていない場合でも、その土地を無条件で返さないといけないというわけではないのです。

しかも相続した方が被相続人の配偶者や子である場合、その土地を借り続けるために別途地主から承諾を得ている必要はありません。
ただし、相続人以外に譲渡する場合には地主の承諾を得なければなりません。

田畑(農地)を相続するときの注意点

よくある事例ではありませんが、被相続人が田や畑などの農地を所有していることもあるでしょう。
これらも当然相続の対象になります。ただ、農地の場合には引継ぎあるいは利活用をするのに一定の手続を経なければならず手間がかかりますので注意が必要です。

例えばそのまま田畑を相続する場合には、土地一般同様登記名義の変更手続は必要ですし、このことに加えて農業委員会への届出もしなければなりません。名義変更後、農業員会に対し届出書を提出するのです。

田畑の取扱いに慣れていない、近くに住んでいないなどの理由でそのまま相続することができないときには売却などの検討が考えられますが、一般的な土地と違って売買をするにも農業員会を介した手続が必要になります。農業委員会の許可を得るため、必要書類を出し、審査を受けなくてはなりません。具体的な方法については専門家に相談するようにしましょう。

山林を相続するときの注意点

山林も相続の対象となる財産です。
山林を取得することで、業者への貸し出し、木材の売却、キャンプ場の設営などに活用できるというメリットが得られます。しかし収益化は簡単ではありませんし、管理にも相当の手間と費用がかかります。固定資産税も負担となるでしょうし、放っておくとさらに次の世代に負担が引き継がれてしまいます。

そこで山林の取扱いについて不安があるというときには早急に専門家に相談するようにしましょう。どのように売却をすべきか、あるいは相続放棄や山林の寄付なども検討することになるでしょう。

建物の相続について

不動産には土地のほか「家屋」もあります。
家屋とは人が生活をするために使う家のことであり、家屋を相続する場合には“住むかどうか”、“どのように活用するのか”、“どのように分割するのか”ということを検討していくことになります。

賃貸経営するなどの利活用を図るときには、当該エリアにおける需要、法令遵守などにも着目しなければなりません。ご自身で管理運営していくのが難しいという場合には専門の不動産業者に相談して具体的な手法を検討していきましょう。
場合によっては相続放棄も検討しなくてはなりません。

有価証券の相続について

有価証券は特に被相続人が投資をしている場合、会社を経営していた場合に問題となります。
投資をしていたのであれば上場株式が、会社経営をしていたのであれば非上場の株式が問題となりやすいです。
その他国債や社債などが相続財産に含まれることもあります。

株式を相続するときの注意点

投資をやっている方が持つ株式は通常「上場株式」です。市場で取引され、価額を評価するうえで参考になる相場があります。
上場株式を取得するときには、まずどの証券会社と取り引きしていたのかを特定しましょう。証券会社がわからないときでも、証券保管振替機構に問い合わせることで判明することがあります。
取引先の証券会社が分かった後は、当該株式の名義人である本人が亡くなったことを伝え、名義変更したい旨も伝えましょう。名義変更の手続では、通常、戸籍謄本や住民票、遺産分割協議書などが求められます。遺産分割により株式を取得したのであれば、必ず協議内容を書面に取りまとめ、名義変更手続で使えるようにしておきましょう。
また、名義を書き換えた株式を振り返るためにはご自身の証券口座も用意しなくてはなりません。詳しくは証券会社に聞くと必要書類や手順を把握できます。

他方、被相続人が小規模経営をしていたときなどにはその会社の株式を所有していることも考えられます。そしてこのときの株式は「非上場株式」であることが多いです。一般に流通している株式ではなく、価額に相場がありません。
この場合、当該株式会社と直接やり取りをして株主名簿の変更をしてもらいましょう。株主名簿の変更でも遺産分割協議書や戸籍謄本などは必要になります。

国債や社債を相続するときの注意点

国債や社債に関しても、まずは取引先となっていた証券会社や銀行などの特定をしなければなりません。郵便物などを手がかりに、取引先を探していきます。会社から直接社債を取得していることもありますので要注意です。
なお名義変更に際してはここでも遺産分割協議書が求められます。ご自身が確かに当該国債・社債を取得したことが示せるよう、必ず遺産分割協議書の作成をしておきましょう。

現金の相続について

現金の相続に関しては、共同相続人がいたとしても公平な分配が容易ですし、取得後の利用もすぐにできます。納税の負担がかかる場合でも現金をそのまま活用することができます。
他の財産に比べてトラブルも発生しにくい、扱いやすいと言えるでしょう。

預貯金の相続について

預貯金に関しても現金同様公平な分配がしやすいです。しかし名義人の死亡により口座が凍結されることから入出金をするには手間がかかります。
これにより、相続開始直後の相続人が生活に困る事態も起こり得ます。被相続人の口座に家族の生活費分が入っている場合でも凍結されてしまうと引き出すのは容易ではありません。

ただ、この問題を解決するため近年法改正がなされました。“遺産分割前の時点でも一定額までなら預金を引き出すことができる”と規定されたのです。法定相続分の3分の1までとの上限がありますが、同制度が規律されたことにより残された家族の生活が維持しやすくなっています。

家庭用財産の相続について

家具・家電、衣服、自動車などもすべて相続対象です。「家庭用財産」とも呼ばれ、相続税の計算における評価方法に留意する必要があります。貴金属、自動車、骨董品などがある場合には税理士に相談して適切な評価、相続税の計算をしてもらうようにしましょう。
また、家庭用財産については相続開始直後に見つからず、後々自宅から発見されることもあります。様々なトラブルの原因となり得ますので、自宅内、あるいは貸金庫などの存在も視野に入れてくまなく探すようにしましょう。

その他注意が必要な財産について

すべての財産の種別を挙げていくときりがありませんが、特に注意が必要な財産としてほかに「事業用財産」や「債務」などが挙げられます。
被相続人が事業主であるときには、純粋な個人的財産のほか、事業のために所有していた財産も存在します。会社経営をしていたのであれば代表者であったとしても当該財産は会社のものですので考慮する必要はありませんが、個人事業主の場合には事業用財産も相続対象です。機械器具や農耕具、商品・製品、原材料なども相続することになりますし、売掛金や買掛金などの権利、債務も引き継ぐことになってしまいます。財産関係が非常に複雑になってきますし、大きなリスクを負うことになるかもしれません。専門家に依頼して財産調査を進めるべきでしょう。

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