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成年後見制度を行う際の費用とは〜申立費用や後見人への報酬など〜

成年後見制度を行う際の費用とは〜申立費用や後見人への報酬など〜

2022/10/14

自らがする財産管理や法律行為に不安があるという場合、成年後見制度による支援が受けられます。しかし同制度の利用には費用がかかりますので、申し立てにあたって事前に「どのような費用がかかるのか」「いくらほどかかるのか」を知っておくことが大切です。
そこで以下では、任意後見および法定後見それぞれで要する費用、専門家への依頼費用、同制度利用後に発生する費用について解説していきます。

成年後見制度とは

そもそも「成年後見制度」とは、判断能力に不安がある場合において、財産管理や身上保護を代わりにしてくれる人を選任するための制度です。
具体的には、認知症や精神障害、知的障害などにより一人でする判断に不安があるケースで利用を検討することになるでしょう。
判断能力が十分でなければ、本人にとって不利な内容で契約を締結してしまうリスクも高まってしまいますし、悪質商法の被害に遭うリスクも高まります。そこで預貯金や不動産などの管理、介護サービス・福祉サービスなどの利用にあたっての法律行為などをサポートしてもらうのです。

任意後見と法定後見がある

成年後見制度には、「任意後見制度」と「法定後見制度」の2つがあります。

任意後見には、主に以下のような特徴があります。

  • 〇 自分一人で判断ができるうちに、将来起こり得る認知症や障害への備えとして利用する制度
  • 〇 任意後見人も、本人が自ら選ぶことができる
  • 〇 任意後見人と「任意後見契約」の内容を定め、公正証書として作成し、家庭裁判所で任意後見監督人が選任されることにより当該契約の効力が生じる

他方で、法定後見制度には以下の特徴があります。

  • 〇 当事者間の契約に基づかず、家庭裁判所が成年後見人等を選任する
  • 〇 認知症や障害の程度に応じ、「後見」「保佐」「補助」の3類型が用意されている
    •  ・後見:契約や手続につき、一人で判断することができない方向け
    •  ・保佐:重要な契約や手続につき、一人で判断することが難しい方向け
    •  ・補助:重要な契約や手続につき、一人で判断することに心配がある方向け

成年後見制度の利用方法

成年後見制度を利用するには、まず専門家あるいは地域の窓口で相談をすると良いです。
利用できる専門家としては、成年後見制度に携わっている社会福祉士や司法書士、弁護士などが挙げられます。
利用できる窓口としては、市区町村の相談窓口や地域包括支援センター、社会福祉協議会、権利擁護センター、成年後見センターなどが挙げられます。

その後は、少なくとも家庭裁判所への申し立てをしなければなりません。本人の判断能力等について記載された診断書と手数料などを準備し、手続を進めることになります。
申し立てをしてから後見が開始されるまでの期間は、早いと1,2ヶ月、長いと4ヶ月ほど要します。

任意後見制度にかかる費用

それでは同制度を利用するのに必要な費用について解説していきます。

任意後見で必要な費用

申立手数料 800円
登記手数料 1,400円
連絡用の郵便切手 3,000〜5,000円ほど ※申立先の家庭裁判所によって異なるため要確認
鑑定費用 10~20万円ほど ※本人の精神状況につき鑑定の必要がある場合に実施される
公正証書に関する費用 基本手数料 11,000円
登記嘱託手数料 1,400円
登記所に納付する印紙代 2,600円


鑑定は、本人の判断能力を医学的に判定するための手続です。申し立てのときに提出する診断書とは別に必要になるケースがあります。実施される場合は、裁判所から医師に依頼する形となります。
なお、鑑定に関する費用については申し立ての時点で納める必要はありません。

また、任意後見の場合、申し立てに先立って当事者間の契約が存在しています。そして当該契約について公正証書化する必要がありますので、申し立て費用とは別に、公正証書に係る作成費用も準備することになります。

法定後見で必要な費用

続いて法定後見で必要になる費用についてです。

申立手数料 800円
登記手数料 2,600円
連絡用の郵便切手 3,000〜5,000円ほど
※申立先の家庭裁判所によって異なるため要確認
鑑定費用 10~20万円ほど
※本人の精神状況につき鑑定の必要がある場合に実施される

任意後見と違い、公正証書の作成費用はかかりません。その他の費用については、登記手数料がわずかに異なるだけで、大きな違いはありません。そのためいずれのケースでも金額を大きく左右するポイントは鑑定の有無にあると言えるでしょう。

専門家への依頼で必要な費用

同制度の手続などをすべて本人らが行うのは大変です。そこで、専門家への依頼も検討すると良いです。手続を代理で進めてくれますし、同制度に関する相談もできます。
また、任意後見だと先に契約の締結などもしなければなりませんし、公正証書の作成も必要です。慣れない手続に不安もあるかと思われますが、専門家のサポートを受ければ安心して進めていくことができます。

また、後見人として家族を指定するのではなく、専門家に依頼するケースも多いです。実際、8割ほどは親族以外に依頼しているという実態があります。例えば不動産管理が必要なケースなどでは、本人以外の家族でも専門知識がないため適切な維持管理が難しいです。こうした場合には司法書士を成年後見人とすることになります。

ただ、これら申し立てに係る事務的な仕事や後見人としての仕事を依頼するには費用も必要です。
法定後見における選任手続代行を依頼するときの相場は10~30万円ほどです。
任意後見の場合、公正証書の作成依頼するときの相場は10万円ほど、任意後見監督人の選任手続の依頼なら20万円ほどが相場です。具体的な費用は依頼先によって異なりますので、直接確認する必要があるでしょう。

制度利用開始後も必要な費用

同制度の利用にあたっては、申し立ての段階のみならず、その後も費用が必要になる点忘れてはいけません。
後見人等が本人に代わって法律行為などをしてくれますので、その分の報酬を支払わなくてはならないのです。

裁判所は、基本報酬につき本人の財産額に応じた目安を示しています。

  • 〇 ~1,000万円   :月額2万円
  • 〇 1,000~5,000万円:月額3〜4万円
  • 〇 5,000万円~  :月額5〜6万円
  • 〇 その他特別な事情があるとき:基本報酬の50%の範囲で付加報酬

なお、親族が後見人となる任意後見の場合には無報酬とすることも可能です。逆に、目安とされている金額を超えても基本的には問題ありません。任意後見契約締結時に自由に決めることができます。

支援事業の利用も検討しよう

同制度を利用したいと考えているものの、申し立て費用や成年後見人等への報酬の支払いが難しいという方もいることでしょう。
費用の準備が困難な方に向けて自治体が助成事業を行っていることもありますので、その他何かしらの支援事業がないか確認してみると良いです。

例えば、一定年齢以上であって身近な親族がいないなどの要件を満たすことで、申立手数料・登記手数料・鑑定費用などを負担するとしている市もあります。
また、親族以外の第三者が成年後見人等として確定しており、生活保護を受けているなど経済的に困窮する場合に、成年後見人等への報酬を助成するとする例もあります。状況に応じて一部負担となったり、助成に上限額が設けられていたりしますが、こうした支援事業は申立人や本人にとって大きな助けとなるでしょう。

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