【コラム】熊本で相続登記を依頼する場合の必要書類と費用の目安
2026/06/22
こんにちは。司法書士法人あかりテラスです。
亡くなった方が土地や建物を所有していた場合は、相続人への名義変更が必要です。この手続きを相続登記といいます。
相続登記を進めようとしても、次のような疑問を持つ方は少なくありません。
「どの戸籍を集めればよいのか」
「遺産分割協議書は必要なのか」
「登録免許税はいくらかかるのか」
「司法書士へどこまで依頼できるのか」
必要な書類は、遺言書の有無や不動産の取得方法によって変わります。相続人や不動産の数によって費用も異なります。
この記事では、熊本で相続登記を司法書士へ依頼する場合の必要書類と費用を分かりやすく解説します。
1.相続登記とは

相続登記とは、亡くなった方名義の土地や建物を相続人の名義へ変更する手続きです。
2024年4月1日から相続登記が義務化されました。
原則として、不動産を相続で取得したことを知った日から3年以内に申請する必要があります。
相続登記は単なる名義変更ではありません。
誰が不動産を引き継ぐのか。相続後に住むのか。売却するのか。空き家として管理するのか。
今後の利用方法まで考えて取得者を決めることが大切です。
売却する場合も相続登記が必要
亡くなった方名義のままでは、原則として不動産を売却できません。
実家や空き家を売却する場合も、まず相続人への名義変更を行います。
買主が見つかってから戸籍収集や遺産分割を始めると、売却予定に間に合わないことがあります。売却を考えている場合は早めに準備しましょう。
古い名義が残っている場合
実家が祖父母名義のままになっていることもあります。
固定資産税を家族が支払っていても、登記名義が自動的に変わるわけではありません。
相続が二世代以上続いている場合は、それぞれの相続について相続人を調べます。相続人が増えるため、通常より多くの戸籍が必要になることがあります。
2.相続登記に必要な書類
相続登記の必要書類は、遺言書の有無や相続方法によって変わります。
ここでは、遺産分割協議によって不動産の取得者を決める場合の主な書類をご紹介します。
亡くなった方の戸籍
相続人を確認するため、原則として亡くなった方の出生から死亡までの戸籍を集めます。
必要になるのは次のような書類です。
- 戸籍謄本
- 除籍謄本
- 改製原戸籍
結婚や転籍によって本籍を移している場合は、複数の市区町村から戸籍を取得することがあります。
古い相続や相続人が多いケースでは、戸籍収集だけでも時間がかかります
亡くなった方の住民票除票または戸籍の附票
登記簿上の住所と亡くなった方の住所をつなげるために使います。
不動産を購入した当時の住所から何度も転居している場合は、住所の変遷を確認できる書類が必要です。
古い住民票や戸籍の附票が廃棄されていると、別の資料を用意しなければならないこともあります。
相続人の戸籍
相続人が現在も生存していることを確認するため、相続人の戸籍を提出します。
相続人の中にすでに亡くなっている方がいる場合は、その方の相続人も調べます。
不動産を取得する人の住民票
新しい所有者の住所を登記するために必要です。住所や氏名は住民票どおりに登記されます。
遺産分割協議書
遺言書がなく、相続人の話し合いで取得者を決めた場合に作成します。
協議書には、どの不動産を誰が相続するのかを登記簿どおりに記載します。
相続人全員が実印を押し、印鑑証明書を添付します。
相続した不動産を売却する予定がある場合は、売却代金の分け方や費用負担も考えておきましょう。
一人が不動産を取得して売却代金を分配する場合は、協議書の内容や税務上の取扱いについて事前の確認が必要です。
固定資産評価額が分かる資料
登録免許税を計算するために使います。
一般的には、固定資産評価証明書や固定資産税の課税明細書を確認します。
自治体や申請内容によって必要な資料が異なるため、事前に確認しましょう。
委任状
司法書士へ登記申請を依頼する場合に作成します。
戸籍収集や遺産分割協議書の作成も依頼する場合は、その手続きに応じた委任状が必要です。
3.遺言書・遺産分割・法定相続分による登記の違い

相続登記は、誰がどのように不動産を取得するかによって必要書類が変わります。
遺言書がある場合
原則として遺言書の内容に基づいて登記します。
主な書類は次のとおりです。
- 遺言書
- 亡くなった方の死亡が分かる戸籍
- 不動産を取得する人の戸籍
- 不動産を取得する人の住民票
- 亡くなった方の住民票除票など
- 固定資産評価額が分かる資料
遺産分割協議書や相続人全員の印鑑証明書は、通常必要ありません。
ただし、遺言書の内容や取得する人の立場によって必要書類が変わります。
自宅で保管されていた自筆証書遺言は、家庭裁判所の検認が必要になることがあります。
公正証書遺言と法務局で保管された自筆証書遺言は、原則として検認が不要です。
遺産分割協議を行う場合
遺言書がないときは、相続人全員で不動産の取得者を決めるのが一般的です。
協議が成立したら、遺産分割協議書を作成します。
実家を誰が取得するか決める際は、次の点も確認しましょう。
- 今後住む人がいるか
- 売却する予定があるか
- 空き家の管理を誰が行うか
- 固定資産税や修繕費を誰が負担するか
- 他の相続人へ代償金を支払うか
取得後の予定まで考えておくと、相続後のトラブルを減らせます。
法定相続分で登記する場合
遺産分割協議を行わず、法定相続分どおりの共有名義にする方法もあります。
この場合は、遺産分割協議書や相続人全員の印鑑証明書が不要になることがあります。
ただし、共有名義には注意が必要です。
不動産全体を売却する際は、原則として共有者全員の協力が必要です。共有者の一人が亡くなると、その持分がさらに相続されるため、関係者が増える可能性もあります。
公平に見えるという理由だけで共有にせず、将来の売却や管理まで考えて決めましょう。

4.相続登記にかかる費用
相続登記の費用は、主に次の3つです。
- 登録免許税
- 戸籍や証明書の取得実費
- 司法書士報酬
登録免許税
相続による所有権移転登記の登録免許税は、原則として固定資産税評価額の0.4%です。
たとえば評価額が1,000万円であれば、登録免許税は原則4万円です。
評価額が2,000万円であれば、原則8万円となります。
計算に使うのは一般的な売却価格ではなく、固定資産税評価額です。
土地の一部や共有持分を相続する場合は、取得する部分に応じて課税価格を計算します。
一定の土地については、登録免許税の免税措置を利用できる場合があります。
書類の取得実費
戸籍謄本や住民票、印鑑証明書などの発行手数料がかかります。
郵送で請求する場合は、郵便料金や定額小為替の手数料も必要です。
本籍地が多い場合や数次相続では、取得する戸籍が増えるため実費も高くなります。
司法書士報酬
司法書士報酬は、事務所や手続きの内容によって異なります。
費用に影響する主な要素は次のとおりです。
- 相続人の人数
- 不動産の数
- 管轄法務局の数
- 戸籍収集の範囲
- 遺産分割協議書の作成
- 数次相続の有無
- 相続人との連絡調整
- 預貯金手続きなどの依頼範囲
行方不明の相続人や認知症の相続人がいる場合は、登記以外の手続きが必要になることがあります。
依頼前に見積りを確認し、どこまで報酬に含まれているかを確認しましょう。
売却まで依頼する場合
相続登記後に不動産を売却する場合は、仲介手数料や測量費、残置物処分費などがかかることがあります。
空き家の状態によっては、解体費用や修繕費も必要です。
相続登記だけで判断せず、売却後の手取り額まで確認しておくと安心です。
5.まとめ
相続登記に必要な書類は、遺言書や遺産分割協議の有無によって変わります。
遺産分割協議を行う場合は、主に次の書類を準備します。
- 亡くなった方の戸籍
- 住民票除票または戸籍の附票
- 相続人の戸籍
- 不動産を取得する人の住民票
- 遺産分割協議書
- 相続人の印鑑証明書
- 固定資産評価額が分かる資料
費用は登録免許税、書類取得の実費、司法書士報酬で構成されます。
登録免許税は原則として固定資産税評価額の0.4%です。
司法書士法人あかりテラスでは、熊本での戸籍収集や相続人調査、遺産分割協議書の作成、相続登記を承っています。
銀行口座の相続手続きや法定相続情報一覧図の作成にも対応しています。
相続した実家や空き家を売却したい場合は、不動産の査定から売却までご相談いただけます。
相続登記だけで終わらせず、不動産を今後どうするのかまで一緒に整理します。
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