【コラム】法定相続情報一覧図とは?相続手続きをスムーズに進める便利な制度
2026/09/28
こんにちは。司法書士法人あかりテラスです。
相続が始まると、銀行口座の解約や不動産の名義変更など、さまざまな手続きが必要になります。
多くの手続きで求められるのが、亡くなった方の出生から死亡までの戸籍です。本籍を何度も移している場合は戸籍が何通にもなり、銀行や法務局へ提出するたびに書類をそろえる負担も大きくなります。
こうした負担を軽くするために設けられたのが「法定相続情報証明制度」です。
この制度を利用すれば、法務局の認証を受けた法定相続情報一覧図の写しを無料で取得できます。銀行や相続登記などでは、戸籍一式に代わる書類として利用できるため、複数の相続手続きを進める際に便利です。
この記事では、法定相続情報一覧図の仕組みやメリット、取得までの流れを解説します。令和6年4月1日から利用できるようになった法定相続情報番号についてもご紹介します。
1.法定相続情報一覧図とは

法定相続情報一覧図とは、亡くなった方と法定相続人の関係を一枚にまとめた書類です。家系図に近い形で作成するため、相続関係をひと目で確認できます。
一覧図には主に次の内容を記載します。
- 亡くなった方の氏名
- 生年月日と死亡年月日
- 最後の住所
- 法定相続人の氏名
- 法定相続人の生年月日
- 亡くなった方との続柄
相続人が戸籍をもとに一覧図を作成し、戸籍一式とともに法務局へ提出します。登記官が内容を確認した後、認証文が付いた一覧図の写しが交付される仕組みです。
ただし、一覧図が証明するのは「法律上誰が相続人になるのか」という点に限られます。
誰が自宅を取得するのか。誰が預貯金を受け取るのか。こうした財産の分け方まで証明するものではありません。
実際の取得者は、遺言書の内容や相続人全員による遺産分割協議で決まります。
2.銀行・相続登記などで利用するメリット

法定相続情報一覧図を利用する最大のメリットは、戸籍一式を何度も提出する負担を減らせることです。
主に次のような相続手続きで利用できます。
- 銀行預金の解約や名義変更
- 証券口座の相続手続き
- 不動産の相続登記
- 相続税の申告
- 生命保険金の請求
- 自動車の名義変更
利用できる範囲や必要書類は提出先によって異なるため、事前に確認しておくと安心です。
複数の銀行へ同時に手続きしやすい
亡くなった方が複数の銀行に口座を持っていた場合、それぞれの金融機関で相続手続きを行います。
戸籍一式が一組しかなければ、一つの銀行から返却された後で次の銀行へ提出することになり、完了までに時間がかかることがあります。
法定相続情報一覧図の写しは、必要な通数を無料で取得できます。複数の金融機関へ同時に提出できるため、預貯金の相続手続きを効率よく進められます。
相続登記にも利用できる
法定相続情報一覧図の写しは、不動産の相続登記にも利用できます。
亡くなった方が複数の地域に不動産を所有していた場合、管轄の異なる法務局へそれぞれ申請することがあります。
一覧図の写しを複数用意しておけば、各法務局への申請を並行して進めることも可能です。
複雑な相続関係を確認しやすい
相続人が多い場合や代襲相続が発生している場合、戸籍だけでは家族関係を把握しにくいことがあります。
法定相続情報一覧図を使えば、亡くなった方と法定相続人の関係を一枚で確認できます。銀行や法務局の担当者にも内容が伝わりやすく、書類確認の負担を減らせます。
3.法定相続情報一覧図を取得する流れ

法定相続情報一覧図の写しは、法務局へ申出をして取得します。
一般的には次の流れで進めます。
1. 戸籍を集める
はじめに、亡くなった方の出生から死亡までの戸籍を集めます。相続人の現在の戸籍も取得し、法律上の相続人を確定します。
相続人が先に亡くなっている場合は、代襲相続が発生している可能性があります。相続関係によって必要な戸籍が変わるため、漏れなく確認することが大切です。
2.一覧図を作成する
集めた戸籍をもとに、法定相続情報一覧図を作成します。
法務局では、家族構成に応じた様式や記載例を公開しています。相続人の住所を記載することも可能です。
住所を記載した一覧図を相続登記に使用すると、住民票の提出を省略できる場合があります。
3.法務局へ申出をする
申出先として選べるのは、主に次の法務局です。
- 亡くなった方の最後の本籍地を管轄する法務局
- 亡くなった方の最後の住所地を管轄する法務局
- 申出人の住所地を管轄する法務局
- 亡くなった方名義の不動産所在地を管轄する法務局
窓口への持参だけでなく、郵送による申出もできます。司法書士へ依頼し、代理で手続きを進めることも可能です。
4.一覧図の写しを受け取る
登記官による確認が終わると、認証文付きの一覧図の写しが交付されます。
交付手数料はかかりません。申出時に提出した戸籍も原則として返却されます。
4.法定相続情報番号と利用時の注意点
令和6年4月1日から、不動産登記の申請等で法定相続情報番号を利用できるようになりました。
法定相続情報番号は、一覧図の写しの右上に記載されています。
相続登記の申請書にこの番号を記載すれば、法定相続情報一覧図の写しを添付する必要がありません。登記官が法務局に保存された情報を確認する仕組みとなっています。
ただし、番号による添付省略を利用できるのは不動産登記の申請等です。銀行や証券会社での相続手続きでは、原則として一覧図の写しを提出します。
また、法定相続情報一覧図だけですべての手続きが完了するわけではありません。
手続きの内容によっては、次の書類も必要になります。
- 遺産分割協議書
- 相続人の印鑑証明書
- 遺言書
- 相続放棄申述受理証明書
- 調停調書や審判書
法定相続情報一覧図で確認できるのは法定相続人の範囲です。財産の分け方や相続放棄の有無までは証明できないため、必要書類を手続き先ごとに確認しましょう。
5.まとめ
法定相続情報一覧図は、亡くなった方と法定相続人の関係を一枚で証明できる書類です。
銀行口座の解約や相続登記などでは、戸籍一式に代わる書類として利用できます。複数の手続きを同時に進めたい場合や、戸籍の量が多い相続では特に便利です。
令和6年4月1日からは、相続登記の申請書に法定相続情報番号を記載することで、一覧図の写しを添付しない方法も選べるようになりました。
一方で、遺産分割協議書や遺言書などは別に必要です。法定相続情報一覧図の取得だけを目的とせず、銀行や不動産などの相続手続きをどの順番で進めるか考えることが大切です。
司法書士法人あかりテラスでは、熊本での戸籍収集や相続人調査を承っています。
法定相続情報一覧図の作成と法務局への申出に加え、銀行口座の解約や相続登記、遺産分割協議書の作成までまとめてご相談いただけます。
ご家族の状況や相続財産の内容を確認し、必要な手続きを一つの流れとして整理します。複雑に感じる相続手続きも、分かりやすく進められるようサポートします。
【毎週無料相続相談会開催中!】
お気軽に予約フォームまたは
お電話(096-285-6841)よりお申込みください。
--------------------------------------------------------------------------
◆熊本の相続ならあかりテラス
【住所】熊本県熊本市東区御領2-28-14 大森ビル203
【営業時間】平日 9:00 ~ 18:00
【電話番号】096-285-6841
※土日祝もご予約でお受けいたします
◆各種SNSも更新中!
【Instagram】@akariterrace.hohoemi
【YouTube】相続漫才®
--------------------------------------------------------------------------

.jpg)


